屋台に並ぶ見たことのない料理、市場に積まれた知らない食材——「これは何ですか」の一言が言えると、旅の好奇心をその場で満たせます。韓国語・ベトナム語・タイ語・インドネシア語、4言語の尋ね方を比較しながら、答えが返ってきたあとの会話の広げ方まで紹介します。
4言語で比較
| 言語 | 表現 | 読み方 | ポイント |
|---|---|---|---|
| 韓国語 | 이게 뭐예요? | イゲ ムォエヨ | 이게(イゲ)=これが【文頭】、뭐예요(ムォエヨ)=何ですか【文末】 |
| ベトナム語 | Cái này là gì ạ? | カイ ナイ ラー ジー ア | Cái này(カイナイ)=これ【文頭】、gì(ジー)=何【文末】 |
| タイ語 | นี่คืออะไรคะ | ニー クー アライ カ | นี่(ニー)=これ【文頭】、อะไร(アライ)=何【文末】 |
| インドネシア語 | Ini apa? | イニ アパ | Ini(イニ)=これ【文頭】、apa(アパ)=何【文末】 |
気づき:「これ」が先、「何」があと
4言語とも、「これ(を指す言葉)」を文の先頭に置き、「何ですか」を文末に添える組み立てで共通しています。単語の意味さえ知っていれば、指差しと組み合わせるだけで会話が始められる一言です。この語順の共通性は、4言語を横断して学ぶ上でも心強い発見のひとつです。
韓国語で「これ」を指し示す言葉
「이게(イゲ)」は「이것이(これが)」が話し言葉で縮まった形です。韓国語には「이(この)」「그(その)」「저(あの)」という指示語のグループがあり、日本語の「これ・それ・あれ」とほぼ同じ感覚で使い分けられます。手元にあるものを指すときは「이게」、少し離れたものには「그게」を使うといった具合に、距離感によって単語を選ぶ発想も日本語話者には理解しやすいポイントです。
ベトナム語で「これ」を指し示す言葉
「Cái này(カイナイ)」の「cái」は物を数えるときにも使われる汎用的な類別詞で、「này(これ・この)」と組み合わさって「これ」を意味します。市場や屋台で知らない食材を指すときは、この「Cái này」に「gì(何)」を続けるだけで、名前を尋ねる会話が始まります。ベトナムの市場には日本では見かけない野菜やハーブが数多く並んでいるため、この一言が活躍する場面はとても多いです。
タイ語で「これ」を指し示す言葉
「นี่(ニー)」は「これ」を意味する指示語で、「คือ(である)」と組み合わさって「これは〜です」という文の骨格を作ります。タイの屋台や市場には、見た目だけでは判断のつかない南国フルーツやスナックが数多くあります。「นี่คืออะไรคะ」の一言があれば、店主との会話が自然と生まれ、思いがけない発見につながることも少なくありません。
インドネシア語で「これ」を指し示す言葉
「Ini(イニ)」は「これ」を意味するもっとも基本的な指示語で、「itu(それ・あれ)」と対になって使われます。「Ini apa?」というシンプルな2語の組み立ては、インドネシア語らしいシンプルさの象徴ともいえるフレーズです。多民族国家インドネシアには地域ごとに独特な料理や食材が多く、この一言を通じて地元の人との会話が広がることもよくあります。
答えが聞き取れなくても大丈夫
答えが聞き取れなくても心配いりません。知らない単語が返ってきたら、その場でスマホにメモしておき、後で調べる——それも旅の楽しみのひとつです。屋台の店主に食材や作り方まで聞いてみると、簡単な単語のやり取りだけでも会話が広がることがあります。写真を撮って翻訳アプリにかけるのも、現地では定番の調べ方です。
「おすすめは何ですか」も聞いてみる
| 言語 | 表現 | 読み方 | ポイント |
|---|---|---|---|
| 韓国語 | 뭐가 맛있어요? | ムォガ マシッソヨ | 맛있어요(マシッソヨ)=おいしいですか【文末】 |
| ベトナム語 | Món nào ngon ạ? | モン ナオ ンゴン ア | ngon(ンゴン)=おいしい【文末】 |
| タイ語 | แนะนำอะไรดีคะ | ネナム アライ ディー カ | แนะนำ(ネナム)=おすすめする【文頭】 |
| インドネシア語 | Apa yang enak? | アパ ヤン エナ | enak(エナ)=おいしい【文末】 |
「これは何ですか」で料理名が分かっても、メニューを前に迷うことはよくあります。そんなときはこの一言。面白いことに、タイ語だけ「おすすめする」という動詞を使い、韓国語・ベトナム語・インドネシア語は「何がおいしい?」と直接尋ねる形です。直訳ではなく目的から考えると、それぞれの言語らしい自然な言い方が見えてきます。
「これは何ですか」と聞く前に、店を見極めるコツ
知らない料理に「これは何ですか」と声をかける前に、実はその屋台自体が安全かどうかを見極める目も、旅を安心して楽しむための大事なポイントです。よく言われる基準は3つ。ひとつは「行列や客の回転が早いか」——現地の人が並んでいる屋台は、食材の入れ替わりが早く、作り置きが少ない証拠でもあります。ふたつめは「目の前で火を通しているか」。炒め物や串焼きなど、注文を受けてから加熱調理してくれる屋台は、作り置きより安心度が高い傾向があります。みっつめは「調理台や食器が整理整頓されているか」という、シンプルながら効果的な観察ポイントです。この3つを満たしていそうな屋台を選んでから「これは何ですか」と声をかければ、未知の料理との出会いも一段と楽しめます。
関連フレーズ
会話のきっかけとして、「すみません」「ごめんなさい」、4言語の使い分けで声のかけ方を確認してから使うとスムーズです。注文につなげたいときは「ください」を4言語で言うと?もあわせてどうぞ。
よくある質問
Q. 答えを聞いても理解できないときはどうすればいいですか?
翻訳アプリのカメラ機能を使うと、メニューや商品名をその場で日本語に変換できます。聞き取れなくても心配いりません。
Q. 食材にアレルギーがあるか確認したいときはどう聞けばいいですか?
「これは何ですか」で名前を聞いたあと、気になる食材名(ピーナッツ、乳製品など)を単語で伝えて確認するのが確実です。
Q. 値段も一緒に聞きたいときはどうすればいいですか?
「これは何ですか」のあとに「いくらですか」の記事で紹介した一言を続けて聞けば、名前と値段を一度に確認できます。
Q. 「あれは何ですか」と少し離れたものを指すときはどう言えばいいですか?
韓国語なら「저게(チョゲ)」、インドネシア語なら「itu(イトゥ)」のように、それぞれの言語にも「あれ」にあたる指示語があります。表の「これ」の部分を入れ替えるだけで応用できます。
Q. 「これは何ですか」と「おすすめは何ですか」、どちらを先に使えばいいですか?
メニューに気になる料理がすでにあれば「これは何ですか」、まだ何を頼むか決まっていなければ「おすすめは何ですか」から始めるのが自然です。両方覚えておくと、どんな場面でも会話をつなげられます。
Q. 安全な屋台かどうか、見た目以外で判断するコツはありますか?
現地の人の行列ができているか、注文を受けてから火を通しているか、調理台が整理整頓されているかの3点が目安です。この3つが揃っていれば、比較的安心して楽しめる屋台といえます。